埼玉県羽生市、母と子世帯が同居する二世帯住宅です。住宅地と農地が混在する環境の中、建物と庭が一体になった住宅を構想しました。「部屋のような箱庭をつくる」が初期のアイデアとして浮かびました。旧家では周辺の農家さんともおつあいが深く、お庭や縁側では農作物をお互い交換し、お話をする場所であったと聞きました。今は道路も広がり、車通りも多くなってきた環境変化にあわせ、格子で囲まれた「箱庭」を新たなコミュニケーションの場として提案することにしました。木でつくらた格子は周辺環境に柔らかくインターフェイスしながら、道路からの視線や車の音、夏の強い日射を遮り、外の交流空間を守ります。外壁や格子には特殊防腐処理を施した木材を特別に使用し、木そのものの耐久性を高めるとともに、デザイン面では木の雰囲気とモダンな家のシルエットを融合させることをテーマとしました。夜には格子から家の中の光がこぼれ、まるで行灯のような表情が夜の外観の特徴となっています。
用途 | 二世帯住宅 |
---|---|
所在地 | 埼玉県羽生市 |
構造/規模 | 木造在来工法2階建て |
延床面積 | 117.01㎡ (135.40坪) |
設計・監理 | 坪井当貴建築設計事務所 |
施工 | ダイケイホーム株式会社 |