世田谷区豪徳寺の二世帯住宅の事例です。借地となっているこのエリアの特性から、土地と建物の維持継続、資産としての住宅の残し方についてどのようにしていけばよいか、多くの解決策の中からベストな方法にたどり着くことが当初の目標となりました。土地や建物、家族の抱える事情に1つとして同じものはなく、「一般論」で解決できることはほぼありません。この土地、このご家族ならではの継承の仕方に向けて最適な答えを見つけることに、かなりの時間と労力を必要としましたが、ご家族の総意により二世帯住宅で計画を進めることになりました。

二世帯住宅で最も注力したことは、二世帯を構成する家族のそれぞれの立場や思いを細かく分析し、心理的な不安をできるだけ取り除きながら、一緒に住むことのハードルを低くすることを主眼にしました。家の中心に中庭を設けことで1,2階に十分な光と風の取り込み、同じ建物でありながら近すぎず遠すぎない「距離感」をつくり出すことで、お互いの生活スペースの充実と、プライバシーに幅広いグラデーションが持てるプランになっています。設計時の打ち合わせでは主要な人物の意見だけが誇張されがちですが、一緒に住む他の家族の声を大切にし、それぞれの個性が丁度よく共存できる空間のあり方を建て主とともに模索しました。共存する家族のメリットを信じ、それぞれの意見を認め合うご家族を拝見しながら、この計画のまとめ役を担えたことに大変感謝しています。

物件Data
用途二世帯住宅
所在地世田谷区豪徳寺
構造/規模木造2階建て
延床面積230㎡
設計・監理坪井当貴建築設計事務所
施工山庄建設株式会社
写真撮影ケイ・エスト・ワークス 小林勇藏

坪井当貴
建築設計事務所

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