家づくりを学べる方法とは

家づくりのご相談会で、とてもよく勉強されている方と出会うことがあります。法律のことやお金のこと、依頼先の違いなど。その方のお話をお聞きすると、これらの情報はご自身の足で仕入れたもの。依頼先と直接会って、話を聞いて、すべて自分の中で消化している情報です。そのような方の知っている内容は、ネットや書籍で書かれたものと比較して、地に足のついたもののように感じます。きっと大変な努力をされているのだろうと思います。それでも自分にとって何がよいのか、不安は解消できずにいるそうです。

家づくりに限ったことではありませんが、何か新しいことを始める場合、やはり事前の準備といいますか、勉強することは必要なことかもしれません。今は自分でいろいろ情報を仕入れることもできるので、ネットや書籍から情報を集めることはそう難しいことではありません。無限にある情報の中で、おそらくこれが正しい方法。それを求めて連日連夜パソコンの前で記事を読みふけることもあるだろうと思います。そのようなご経験がある方はすでにお気づきかと思いますが、同じ内容でも記事によって言っていることが全く違うということがよくあります。そこで注意したいのは、ご自身でその情報に正誤の判断がつけられるかどうかです。情報をすべて同じように受け取ってしまうとますます謎は深まるばかりです。

例えば、何かスポーツやトレーニング、ピアノをはじめるとか、現代では専門性が高ければ高いほど、専門知識のある人から基本と応用を学ばなければ身につけることは難しいものです。数ある情報で、それが自分にとって有効な方法かどうかを見極めることができるようになるには相応の時間がかかります。自分らしく、けがをせず、長く続けるためにとても大切なこと。やはり独学で学ぶことにはどうしても限界があり、専門家の意見を聞きながら正誤の判断をしていかないと、上達に何倍もの時間がかかりますし、へたをすると体をこわしてしまいます。せっかくの挑戦が大きな失敗にならないためにも、始める前によく考えなければなりません。

話が少し逸れてしまいましたが、家づくりにお悩みを持っている方はとても多いです。そこでヒントを1つ。一体何か正解か、まずここから改めていきましょう。「正解は人によって異なるもの」です。ネットや書籍、住宅展示場に行ってもあくまで表面的なものであり、ご自身にとっての正解を見つめることはできません。その方自身の「正解」を引き出せたとき、大きな発見があると思っています。

 

 

 

坪井当貴
建築設計事務所

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