2025年、建築基準法の一部が変更になります。もう何年も前から4号特例についての廃止についての議論が重ねられてきました。
来年4月からいよいよ始まるのか、特に不動産、住宅事業者、リフォーム事業者にとって大変大きな変更となるもので、この変更で来年以降、住宅業界の全体がどのように進むのか、私もいろいろ情報を集めながら、これから出てくるかもしれない緩和規定や個別の通達を今は注意深く観察している最中です。そもそも「4号特例廃止って何のこと?」一般の方々にとっては何のことかさっぱりわからないと思います。本当に簡単にご説明すると、木造建築物の確認申請の範囲や手続きが大幅に見直されるというものです。
新築だけではなく、今後は築年数に関係なく新2号建築物に該当する場合は必ず現行基準の、構造計算と省エネ基準に適合した設計をしなければならなくなります。特に昭和56年以前(築40年以上)の建物については現行基準に満たない建物も多くあります。例え小さなリフォームであっても、申請対象となれば省エネ基準の適合義務や構造耐力の適合義務が建物全体に及ぶ場合もあるので、今回の法改正は中古住宅の不動産流通、リフォーム業界にも大きな影響を与えることになりそうです。
例えば、柱や壁の位置を変える間取りの変更、階段の作り替え、外壁の修繕、屋根の吹き替え等も過半以上となれば確認申請の対象になります。間取り変更等がない設備の交換についてはいまのところ対象外になっているようです。また今までは都市計画区域内に指定された地域内だったものが、今回の改正ではすべての地域に変わります。全国一律に耐震基準、省エネ基準、建蔽率、容積率等の法適合が求められます。来年4月の施行までの間、動向を注意して見ていきたいと思います。
近い将来にご自宅の建て替えやリフォームをご検討されている方は、工務店や設計事務所(当事務所ももちろんOK)へご相談されてみてはいかがでしょうか。